ほにゃららカスタム
 PCを部品レベルで購入し、自分の好みに合わせて自作・組み立てるいわゆる
自作PCが流行し、いかほど経過したのか。その業界の技術進歩が余りに速すぎる
ためか、とても長い時間が経過したように思う。

 昔は、今のPC環境から見れば貧弱極まりない仕様のPCを、各ユーザーが自分の
もてる知識と技(主としてハンダ付け)と財源(改造用の部品を購入するための)を
以ってして、標準よりも高性能を引き出し、知り合いのユーザーよりも上の性能を
追い求めていたものである。だからして、PC使いというだけで一般人と区別され、
マニアもしくはオタクという偏見の目で見られたものである。
 例えばCPUの動作クロック一つとっても、たかだか10Mhz駆動の時代にハンダごてを
片手に、もう片方の手にクリスタル(水晶振動子:CPU等に供給されるクロックパルス
信号を発生させるもので、これを基準にいろいろな周波数が作られる。何も考えず単純に
言えば、これを高い周波数の物に取り替えれば高速動作するようになる。実際にはその
影響をいろいろ考慮せねばならず、単純に速ければ速いほど良い訳でもなく、周辺回路
との歩調が合わねば全体として安定動作しないだ。)を持って、さくさく差し替える。
必要に応じてバイパス(ジャンパー)線で別の部分に接続、そんなこんなで20Mhzくらい
で動きだすと、それはもうお祭り騒ぎである。単純計算で200%にパワーアップなのだから。
 しかしやはり、これは結構玄人(PCに関する知識のみでなく、電子部品レベルでの
知識を持つ人)にしか踏み込めない異世界であったのだ。

 では今はどうか。既製品のPCを購入したところで、さしあたりパワー不足を感じる
事など無い。ある意味これ以上はないほどのデコレーションされた品物が手に入る。
昔は困難を極めた大容量メモリ、大容量ディスクを増設する事などもはや素人の仕事
と言えるくらい簡単になった。付くように取り付ければ動いてしまうのだ。
いろいろなノウハウを持っている玄人が、大技を見せなければ成し得ない偉業では
無くなったのだ。先に例に出したCPUの加速も、ボード上のスイッチをちょこちょこ
と触れば簡単に実現できる。そうお膳立てされているのだから。当然、そのお膳立て
の域を超越した加速は昔同様かそれ以上に難易度が高い。が、そんな難しい事を危険を
おかして実行する必要など無いくらい、安価に上のステップに行ける部品が買えたり
するのだ。

 速くて大容量でパワフルな環境が、あまりにも簡単に手に入るのでその筋で
鍛えた人には物足らないと言える時代かも知れない。

 その中で、まだ比較的閉ざされていて、腕の見せ所が残っているのがノートPC
の世界ではないか、と最近思う。ノートPCは、現在の組み立てPCの様に簡単に
システムボードを交換したり、CPUを変えたり、ドライブを変えたりして増強
出来るようにはまだ余りなっていない。となると、購入したノートPCの性能が
見劣りするようになった場合、最も簡単なのは買い変えだがコストが高い。
 そこをなんとかしてみようと思ったりしたのだ。

 とはいえ、いろいろ考えると、そう手を出せる場所は無い。最終的に手を
出したくなるがどうにもならぬのがCPU。そもそも最近のモバイル用CPU
は単品で一般市場に転がって無いし、デスクトップPCの様にソケット式で脱着が
簡単に出来たりもしないのだ。ここが不満な場合は変に手を出すよりも買い変えが
正解だろう。それ以外の部分・・・

 メモリ容量。最近のそこそこ不満の無い速度のCPU(個人的にCeleron/466Mhz)
の物であれば大概MAX256MB〜512MBは増設できる。PC100/133-SDRAM仕様のSO-DIMM
仕様の物であれば、更に拡張できる若干の可能性は有るかもしれない。
 PCのメモリ容量の最大値を決定する要素として、単に本体の発売時期に存在した
最大容量のSO-DIMMx2枚なんて設計、それに伴ってBIOSでも同様で決定した最大値まで
しか認識しないチューニングになっている、そもそもアドレスバスがその容量分しか
配線されていない、それより大容量メモリにすると電力が足らないなどか?
もっとも幸運と言えるのは、そのPCメーカのWebとか見ると、何時の間にやら
最大増設容量の数値が上がっているときだろう。購入当時の制限が上げた条件の最初の
一つに合致するのだろうという感じがする。それ以外は、実際にオーバー容量を取り
付けてどうなるかを試す以外に確証はない。制限を越えた容量をつけたとき、動作不安
定になるならば電力不足の公算が高いので、あきらめよう。そうでないなら、BIOSの
アップデート(現在よりも新しいバージョンが有るならば)やってみるのもおもしろ
いだろう。多分、本体がうっかり故障でもしない限り、1万円くらいのリスクで
試せるのではないか?最大増設256MBとされているマシンにPC133-256MB-SO-DIMMを
取り付けたら思いの他支障なく認識し、2万円の追加投資トライで512MB環境を
手に入れることに成功した。今も無いし、今後開発されるとも言えないが、もし
512MBのSO-DIMM市場に出回り、そんなに高価でないなら試してみたい物ですが。

 次に手を出してみたいとすれば、HDDだろうか。これも意外と実施しやすく、
成功もしやすいかもだ。よほど意地悪なデザイン(良い意味で素人が変に手を
出すのを防止し、トラブルを削減する目的の分解しにくいデザイン)で無い限り
比較的容易にディスクが取り外せる。2.5"ドライブとして市販でドライブそのものは
20GB〜40GBの物が2〜4万円程度で出回っている。標準搭載のディスク容量が
6〜20GBくらいなので、特に10GB未満のマシンではぜひ増強したいところだ。
OS、オフィスパッケージ、デジカメユーティリティや画像処理ソフト、
CD-RWやDVD-RWのライティングソフト、スキャナやプリンタのユーティリティ、
人によっては開発環境とかIE以外のWebブラウザやメーラー、等など
仕事に遊びに趣味に生きる人が多いかもしれない今、OS+必要アプリで
1〜2、3GBが埋まるのはあっという間という時代であえる。
 2GBディスクを搭載したPCを使用していたとき、思いのほか早く空き容量が
100MBを下回ったときには慌てた物だ。ショップでもメーカーでも動作確認されて
居ない殊にどきどきし、それでも4GBディスクを購入して換装して大容量を得た
時は嬉しかったものだ。が、元のディスクからユーザーデータを移し、同じ
アプリケーションを入れたつもりなのに、使用領域が2GBを超えていたのは
笑った。そして標準搭載で6GBディスクのPCに移行したとき(今使っている)、
4GB時に500MB以上空きを保っていたので問題ない、とタカを括っていたが
不思議なほどに早く空き領域が数百MBになってしまった。結局、20GBディスクに
換装して今にいたる。空き容量がそれでも既に7GB台なのは不思議としか言い様が無い。
というわけで、ディスク容量の巨大化はメモリよりは安全で成功すると効果の
でかい挑戦である。リスクは2〜4万円の投資。余程のヘマをしない限りは
本体を壊す可能性は低いだろう。2.5"ディスクには「厚み」が何種類か有り
「厚すぎる」と取り付けられなくなってしまうので、ディスク購入前にもともとの
ディスクを確認しておくべきだ。12mm/9.2mmが一般的で9.2mm高でほぼ行けるとは
思うがもっと薄いディスクも有りうるので要注意。比較的大容量なものは厚く、
特に出始めは12mmが多いのではないか? コネクタ形状とかはDOS/Vノート機で
あれば大概同じIDEピン仕様になっているので問題ないはずだ。増設後、もともと
10GB以下のディスク搭載だった機種は、BIOSのところでは8GBまでしか認識されない
可能性が高い。しかしここですぐに諦めてはいけない。PCメーカーから最新の
BIOSが入手可能な場合はアップデートすると正常に認識するかもしれない。
IDEコントローラが古すぎなければ、Windows98SEなどのOSを入れるとOS上で
正しい容量を認識してちゃんと全体容量が利用できる可能性が有るのだ。

 次に欲しくなるものといえば、CD-RWとかDVD-ROMドライブだろう。少し前の
PCではただのCD-ROMだったし、最近でも安価なモデルではまだそうだ。現在標準
的な価格帯でもCD-ROM/RWコンボか、CD-ROM/DVD-ROMコンボのドライブを採用している
機種が多く、ユーザーとしてはどっちを選ぶか悩ましい物だ。自作データの巨大な物を
他人に渡すのに便利だし、バックアップ装置としても有効なCD-RW。映画もみたいし、
最近のゲームなどはDVD-ROMで供給されていたりするのでDVD-ROM。なんで両方を
満足出来ないのだ?そう思った僕はかなりの投資を必要としたが、理想に近づく事に
成功したので、ぜひ紹介したい。
 標準のCD-ROMドライブの換装は思いの他リスクが高い。多くの場合は、HDD等よりも
取り外しが困難で、通常では触れもしない取り付けになっていたりする。それでいて
なんとか交換しても相性が悪くて動作しないなどよく起こる。PCの機種によっては
純正でCD-RWやDVD-ROMドライブとモジュール式でかちゃかちゃ取り替えが出来るもの
がある。この手の場合はハードウェア的な交換は大変便利で楽なのだが、改造しない
でも純正で購入すれば目的が達成できる可能性もある。しかも純正なので安全だ。
しかし、しかしだ。取り替え出来るのは便利だが、取り替えなければそれぞれの
機能を利用できないのは不便ではないか?
 僕は数々の失敗を乗り越えて今、CD-RW/DVDコンボという充実した環境を入手した。
最近ではあるが、ノートPC用のスリムドライブでその手のドライブを入手し、
それに換装し、成功したのだ。製品的にはCD-ROM/R/RW/DVD-ROM対応という4コンボ
ドライブというのになる。元々の純正ドライブが24xCD-ROMだったのが、最終的に
24x8x8x8になったのだから上出来だ。成功した部分だけの投資を見れば3.5万円程度
の投資になる。もともとのCD-ROMドライブを交換して発生しうる問題は以下ものだ。
これらは実際に経験したものなのでリアルだ。
 ・PCが起動しなくなる。画面すらでない。
  これは初トライの時(只のDVD-ROMドライブだったのだが)秋葉原の怪しい店で
  バルクで約2.5万円で購入したTOSHIBA製ドライブ。目的のPCつけると、BIOSの
  画面すら出てこないのであせった。他の機種やデスクトップPCに接続すると
  何ら問題なく動くが、あえなくお蔵入り。その後、多数の機種に接続を試みるが
  びっくりするくらい相性不良多発。

 ・OSが起動すれば正常に動作するが、BIOSレベルで認識されず、CDからの起動が
  出来ない。
  これは2回目以降、最後の大成功にいたるまでほとんどのドライブがそうだった。
  実用上問題無いが、HDD故障などの理由でリカバリが必要になった場合、本体付属の
  リカバリCDや起動可能なCDになっているOSインストールCDからの
  再インストールが面倒くさくなる。いわゆる起動FD・セットアップFDを作成
  しての再インストール手順が必要になる。

 ・バッテリ駆動時の駆動時間の減少。
  換装したドライブの消費電力が標準ドライブを超えていると当然短くなる。
  特にDVDビデオの再生がもっとも負荷が高く、最長1時間程度まで縮む。

 ・改造作業中に他の部品を損傷。
  ユーザーで取り替え可能な実装になっていない機種の内蔵ドライブを換装する
  場合、深いところまでPC本体の分解を必要とする。実際に使用している機種
  で言えば、内部CPU放熱板まで外さないと目的のドライブまでたどり着かず、
  バッテリーを最初に内蔵HDD、液晶ディスプレイ、本体カバー等を外していく。
  何度かにわたるトライ中、キーボードのケーブルを損傷した。その時には運よく
  交換部品が入手できたのでよいが、自己改造による故障は保証どころか修理対象外
  である可能性が有るので細心の注意が必要だ。液晶ディスプレイを壊すと、
  本気で買い変えの方が安上がりな修理となるので気を付けよう。

 さて。この改造に踏み切る前に、事前確認が幾つか必要だ。特にDVDドライブを
実装できたときに求める機能としてDVD-VIDEOの再生が含まれているのであれば、
そのプレーヤソフトが必要とするCPU/メモリが十分かどうか。DVD-VIDEOを再生
する場合、最低ラインでIntel Celeron 466Mhz以上が必要でしょう(PowerDVD-VRX)。

 ついに作戦を決行する場合、購入するドライブ選びも慎重に行うべき項目です。
DVD再生まで望まず、CD-RWのみに絞るとなれば、割に安価に入手できるかもしれず。
いずれにせよ、外付けでも使えるタイプ(PCMCIA-ATAカード接続、USB、IEEE1394)等
のパッケージ製品が推奨されます。パッケージ製品にはそのドライブでの動作が
保証されるライティングソフトやDVDプレーヤソフトが含まれていますので、
ドライブを付けたは良いが活用できない、という悲しい状況を防げます。
 現在、総てコンボのお薦めはTEAC製のUSB2.0インターフェース対応の外付け
スリムドライブ(ポータブル)。中身はIDE仕様の「DW-28E」です。
「DW-28E」はDVDx8/CD-ROMx24/Rx8/RWx8を備えた強力なコンボドライブです。
*これは僕が購入時にそうだった、というだけですので、違うドライブが内蔵
 されている可能性も有ります。

 おもむろにネジやラッチと格闘しつつ、中身を摘出し、ノートPCに移植。
電源を入れ、画面表示が出れば一息、BIOSでCDとして認識されているかを確認。
認識されていない場合、残念ながら起動ドライブとして利用できません。
OSを起動し、CD-ROMが認識されているか確認します。エクスプローラ等で
CD-ROMドライブが見えていたら、何かメディアを入れて読めるかどうか確認を
してみましょう。必要に応じてライティングソフトやDVDプレーヤをインストールし、
同様に焼ける・見れるなど確認を。問題なく動けば取り敢えず野望達成です。

バッテリ駆動によるDVD再生は、実質1時間程度持てば良い方かもしれない。
DVD再生時は常にドライブを回転させておく必要が有り、またCPUも全開
フルスロットルで突っ走り、SpeedStepってなんですか?状態なのです。えぇ。
バッテリ駆動最長時間の記載は、CPU低負荷時の省電力モードが働いて初めて
実現するけれども、そんな余裕など無い状態になるのです。

すべて正常に動作し、愛機の性能向上がうまく出来たときの至福の時をしばし
堪能し、ぜひぜひ「ほにゃららカスタムぅ」と見せびらかし、そして
自慢しませう。

僕のノートは HP Omnibook XE2 CDR/DVD-Custumとなって元気に現役(^-^)


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